龍の遺志、血塗られた誓い

藤原雲は藤原家唯一の血筋であり、忠義に厚く国を愛する人物である。大華王朝の初代皇帝と義兄弟の契りを結んだ藤原正雄の甥として、功臣の末裔でもある。彼は身分を偽造した皇帝から密かに庇護を受け、弱冠にして免罪符と姫様との婚約を内諾される。しかしある日、道端で嫌がらせをするのを目撃したことがきっかけで丞相近藤の息子と対立し、叔父藤原正雄の目の前で惨殺される。慟哭した藤原正雄は遺体を引きずって皇帝豊川光に直訴するが、朝廷で藤原雲の死を目の当たりにした皇帝の激怒の中、事件の背後に齊王豊川鎮の陰謀が浮上する。

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